2006-01-01から1年間の記事一覧

神経:軸索上のスパイク発生部位は両耳間時間差の検出感度を高める

Nature 444, 1069-1072 (21 December 2006) Axonal site of spike initiation enhances auditory coincidence detectionHiroshi Kuba1, Takahiro M. Ishii1 and Harunori Ohmori11. Department of Physiology, Faculty of Medicine, Kyoto University, Kyoto…

脳:植物状態でも意識

【ケープカナベラル(米フロリダ州)共同】植物状態の患者に特定の動作をするよう話しかけ、脳の活動領域を画像化する装置(fMRI)で調べたところ、意識があることを示す反応が見られたとの研究結果を、英国の脳科学者が8日付米科学誌サイエンスに発表…

脳:視覚剥奪による皮質内抑制の増強

Nature 443, 81-84(7 September 2006) Arianna Maffei, Kiran Nataraj, Sacha B. Nelson and Gina G. Turrigiano知覚皮質における回路の微調整には、初期臨界期中の知覚経験が必要である。この臨界期中に視覚が剥奪されると、視覚機能に非常に大きな影響が表…

脳:頭頂葉皮質における視覚カテゴリーの経験依存的な表現

Nature 443, 85-88(7 September 2006) David J. Freedman and John A. Assadカテゴリー化とは、脳が知覚刺激に意味を与えるプロセスである。ヒトは経験を通じて、刺激を「いす」「テーブル」「乗り物」などのカテゴリーに分類することを学習するが、これは行…

脳:ヒトの報酬追求行動はドーパミン依存的予測誤差に支えられている

Nature 442, 1042-1045(31 August 2006) Dopamine-dependent prediction errors underpin reward-seeking behaviour in humans Mathias Pessiglione, Ben Seymour, Guillaume Flandin, Raymond J. Dolan and Chris D. Frith道具的学習の理論の焦点は、成功と…

子どもの音楽知識

http://scienceblogs.com/cognitivedaily/2006/08/what_kids_know_about_music.php#moreJust by listening to music, we can learn a lot about its structures and conventions. For example, even you have no musical training, you can tell that someth…

雑音を無視する

Nature Neuroscience July, 2006 雑音を無視する無意味な音を聞かされ続けると、脳はその音を無視して他の聴覚刺激のほうを選ぶことがNature Neuroscience誌7月号に報告されている。これは驚くべき発見である。以前の研究では、ある音を聞かされると脳はその…

育児で育つ父親の神経回路? 米プリンストン大

asahi.comサイエンスニュース 2006年08月21日 「父性」を支える神経回路は、子育てを通じて育まれていく?――。あくまでも霊長類マーモセットの話だが、育児に直面した雄は、神経細胞の構造が変わっていくことを米プリンストン大グループが見つけ、21日付米…

24時間の照明で体内時計に乱れ 東北大が確認

生まれたばかりのマウスを24時間明かりを付けたままの状態で育てると、睡眠や覚せいにかかわる「体内時計」の活動が乱れることを、東北大病院周産母子センターの太田英伸助手(発達生理学)らのグループが突き止めた。マウスとヒトは脳のメカニズムが類似…

脳内にあった「腹時計」

JST(理事長 沖村憲樹)の研究チームは、動物を1日のうち一定の時刻でのみ摂食が可能な環境(時間制限給餌)におくと、これまで特定されていなかった脳内の部位で時計遺伝子が新たに概日周期注1を刻み始め、生存に必須な食行動を食餌の得られる時刻に合…

視覚:光景のセグメント化における階層性と適用性

Nature 442, 810-813(17 March 2006) Hierarchy and adaptivity in segmenting visual scenes Eitan Sharon, Meirav Galun1, Dahlia Sharon, Ronen Basri and Achi BrandtFinding salient, coherent regions in images is the basis for many visual tasks, …

近縁認識の学び方

nature 2005年4月28日号 鳥類は,さえずりを学習することで,自分の近縁者の区別も学ぶらしい。 エナガという鳥は毎年つがいで繁殖する。しかし,そのほとんどの巣は略奪され,破壊される。その後,巣の修復が繁殖期に間に合わなければ,かわりにほかの巣の…

カナリアの歌の覚え方

Science 2005年5月13日号 成熟したカナリアは,だれに教わるでもなく,カナリア本来の歌を歌うようだ。 カナリアなど一部の鳥類の歌は,短い音の単位「音節」が集まって「フレーズ」を形成し,それらを並べて「歌」を形成している。しかし,この「歌」を修得…

警告信号の使い分け

Science 2005年6月24日号 アメリカコガラは,警告音で捕食者の大きさをなかまに伝えるらしい。 多くの生物は捕食者を感知すると警告信号を出す。しかし実際にどのような情報が警告音に含まれているかは,不明な点が多い。 アメリカ,モンタナ大学のテンプル…

言語の由来をさぐる方法

Science 2005年9月23日号 発音や文法に注目することで,言語の歴史をさかのぼることができるようだ。 現生人類が世界各地に拡散しはじめたとき,言語はどのように変化したのかをさぐる研究がある。ことなる言語にも同じ語源があり,つまり共通の「祖語」がも…

「信用」も物質による?

nature 2005年6月2日号 人どうしの信用にオキシトシンがかかわっていることが明らかになった。 信用は,友情や家庭,社会生活などに欠かせないものだ。しかしその生物学的基盤についてはほとんどわかっていなかった。 スイス,チューリッヒ大学のコスフェル…

下側頭皮質と顔認知

Nature 442, 692-695(10 August 2006) Microstimulation of inferotemporal cortex influences face categorization Seyed-Reza Afraz, Roozbeh Kiani and Hossein Esteky霊長類の大脳皮質のうち、下側頭(IT)皮質とよばれる領域の電気生理学的な直接活動記…

フレーミング効果、選択の偏り、合理的意思決定、そして脳

Science(8/4号)に載っていた論文 Frames, Biases, and Rational Decision-Making in the Human Brain Benedetto De Martino, Dharshan Kumaran, Ben Seymour, Raymond J. Dolan 人間の選択行動は、選択肢の提示様式に大きく左右されます。この「フレーミン…

サル下側頭皮質の単一ニューロンによる標準像に基づいた顔の符号化

Nature(8/3号)に載っていた論文よりNorm-based face encoding by single neurons in the monkey inferotemporal cortex David A. Leopold, Igor V. Bondar and Martin A. Giese見慣れた顔について、人物同定、気分や意図の推定など、さまざまな情報をすばや…

身内のみが知り得る秘訣をオンラインでシェアする方法

身内のみが知り得る秘訣をオンラインでシェアする方法 http://www.nature.com/ndigest/journal/v3/n8/pdf/ndigest.2006.060826.pdf実験心理学って、こういう考え方にあまりなじみがない人が多いような。 そもそも追試できるかどうかに興味ないなんて人もいる…

はじめまして

自分への覚書がいろんなところに散らばっていて、ちっとも覚書としての機能を果たしていないので、このページを利用することにしました。ですので、あまり人様にお見せできるような内容にはならないと思いますが、万一見つけてしまい、かつ何か言いたいこと…